インド活動報告

2012年3月3日(土曜日)

今日は、プネ市郊外にある学校「Bhatkya Vimukta Jati Shikshan Sanstha(バ タキャ・ビムカタ・ジャティ・シクシャン・サンスタ」を訪問し、ヒロシマ・ナガサキについてのセミナーを行ってきました。心ある方から寄贈された3エー カーの土地に、学校の施設が建っています。そこは、恵まれない子供たちを引き取り、無償で家庭と教育を与える全寮制の学校兼宿泊施設となっていました。

イ ンドには、様々な理由からホームレスを強いられる子供たちが無数にいます。シングルマザーの家庭に生まれ、貧しいために、母親が世話しきれなくなり、どう しようもなく子供を捨ててしまったり、また、家庭内暴力を逃れるために自分から家を飛び出し、マンホール内や鉄道駅近くの路上に住み、物乞いしながら何と か生きている子供たちもいます。また、移動型遊牧民族は、低カーストのために差別され、移動中に部落で子供たちを置き去りにしてしまうケースも少なくあり ません。

こ の施設は、このように、生活手段も教育も受けられない子供たちに門戸を開き、開校当時たったの20人ほどの子供たちだったのが、今では350人まで膨れ上 がっています。施設長のジャダブさんは、大勢の孤児たちのお父さん役になり、毎日子供たちの精神面、肉体面での世話や教育に忙しくされています。ジャダブ さんは私たちを暖かく迎え入れて下さり、子供たちを紹介してくださいました。子供たちは、貧しく、大変な状況から救出され、その施設内で愛情深い世話を受 けていることが、彼らの明るく輝く、茶目っ気いっぱいの目を見ればよくわかりました。

学校の前で子供たちと施設長(中央)とポーズ

わ たしたちは今回、子供たちの教育支援プロジェクトとして、2時間ほどの枠組みをいただき、広島市から提供していただいたヒロシマ・ナガサキ原爆投下に関す るアニメーションビデオ「つるにのってーともこの冒険」を上映し、さらに、日本の文化や歴史を紹介しました。生徒たちからは、とても活発で奥の深い質問や 感想が飛び交い、質の高い交流の時を持つことができました。

ヒロシマ・ナガサキの平和メッセージをスピーチしている理事長と清水君

 

し かしながら、この施設は完全に無償で子供たちを預かっているため、経済的にはけっして楽ではありません。政府からの少しの援助と、個人や団体からの少額の 寄付で、切り詰めた生活をしながら、毎日を何とか生き抜いています。今の状況では、牛乳も、週に2回、120mlずつしか飲めないそうです。1日に約6、 000ルピー(12、000円)あれば、とても栄養のある食事を350人の子供たちに食べさせることができると聞き、心が張り裂ける思いになりました。ま だまだ、このような施設を必要としている子供たちがいるそうです。

私たちにできることはないのか・・・真剣に考えさせられた一日でした。

この学校を少しの寄付で援助したい方がいらしたら、ぜひ、お知らせください。よろこんで、詳細をお伝えします。


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